『THE QUIET MAN』プレイ後レビュー、挑戦的な作品ではあるが......

聴覚を失った主人公デインが街で起こる事件を追う『THE QUIET MAN』が̻SQUARE ENIXから発売された。ひとまず1週目をクリアしたのでゲームの内容と個人的な感想を書いていきます。

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音のない世界で進行していくストーリー

本作は耳の聞こえない主人公のロールプレイとして、音が聞こえない状態で話が進んでいく、人の声は楽器の音色のように聞こえ言葉としては認識できず、足音などの環境音は非常にくぐもった聞こえ方をする。

会話の内容が分からないこちらの事などお構いなしにストーリーは展開されていくが、主人公は読唇術のスキルがあるらしく、他者とのコミュニケーションは問題なく行われている。

 

プレイヤーは登場人物の表情や場の雰囲気から何となく状況を把握する事しかできず、これはこれで新しい体験ではあるのだが、いかんせん読み取れる情報にも限りがありストーリーには不明な点も多く残ったまま終わりを迎えてしまった。

 

これに関しては後日『THE QUIET MAN -ANSWED-』という本編の会話が聞こえるようになるDLCの配信が予定されている。あえて配信をずらした事には意味があると個人的には思いたい。

実写とCGの切り替え

本作の売りであると思われるムービーは実写パートとCGパートが切り替わり進む、カメラワークを上手く駆使してシームレスに切り替わるシーン何度かあり出来も非常に良かった、CGによる舞台の小道具やライティングの再現もしっかり行われており違和感は感じない。

 

ネット上で購入者の間で少しだけ話題に上がっていたが、ヒロインがCGがあまり実写に似ておらず、人によっては戸惑ってしまうかもしれない。CGの品質は流石に昨今のAAAタイトルと比較してしまうと見劣りしてしまうが低価格なインディータイトルとしては十分な出来であると個人的には感じる。

良いところもあるがやや単調なアクション要素

購入前はてっきり『HEAVY RAIN』的な謎解きADVかと思っていたが突然『龍が如く』シリーズ風なアクションが始まって少しだけ驚いた、本作はUIや説明文の類が排除されており、チュートリアルも存在しないので基本的に手探りで操作感に慣れていく必要がある。(一応メニューから絵だけの説明ではあるが各ボタンのアクションを確認する事ができる)

 

見ごたえのある主人公の格闘モーションや爽快感のあるSEやカメラワークなど、評価できる箇所も多くあるのだが基本的にやる事は攻撃ボタンの連打、必殺技、ボタンの連打...... という行為を終盤まで繰り返すことになり、アクションゲームとしては単調に感じてしまった、無駄に数の多い雑魚敵の存在も助長させていたように思う。

まとめ

クリア時間は公式が宣言する通り3時間ほど。

総評としては1800円でこれならまぁ...... といった印象、流れとしては展開がイマイチ理解できないストーリーを眺め淡々とアクションパートをこなしていく事になるのでもやもや感が残ってしまう。

値段的にも映画1本観るような感覚でプレイする分には良いのかもしれない。

DLCが発売されストーリーの謎が分かるようになったらもう1周だけプレイしてネタバレありの記事を書く予定です。